「美肌を目指すならコラーゲン!」というイメージがありますよね。
私も美容のためにコラーゲンを摂取したり、コラーゲンが配合されたスキンケアを活用したりしています。
しかし、コラーゲンがどのような効果・効能があるかということまではよくわかっていませんでした。
いろいろ調べてみると、コラーゲンには美肌をもたらす効果だけでなく、それ以外にも重要な役割を果たしていることがわかりました!
ここではコラーゲンの知られざる効能と、おすすめの摂取方法についてご紹介します。
コラーゲンを効率良く取り入れて、美肌を目指しましょう!
スペシャリスト
神所 幸枝
【監修】ビューティースペシャリスト 神所 幸枝
サロンオーナーそして美容専門家として、執筆、監修 多数。
TV、雑誌、イベントのヘアメイク、ミスコンテスト美容講師として多岐に活動。
■AJA認定エスティシャン
■JPMパーソナルメイクアドパイザー
■JCTA臨床化粧療法士 その他資格多数
目次
コラーゲンってなに?
コラーゲンはもともと私たちの体に存在しているもので、たんぱく質の一つに分類されます。
皮膚や骨、臓器など体のさまざまな組織にあり、体内のたんぱく質のおよそ3割がコラーゲンなのです。
また、コラーゲンは全部で19種類の型があり、それぞれ構造や機能が異なります。
さらにそれをⅠ型、Ⅱ型のように分類しています。
よく知られているのは、次の5つ。
I型コラーゲン | 体に最も多く存在し、骨や皮膚を形成や弾力を持たせる |
II型コラーゲン | 関節・軟骨に含まれ、角膜や硝子体の成分の一つ |
III型コラーゲン | おもに臓器に含まれ、組織に柔軟性を与えるとともに肌のダメージを回復させる |
IV型コラーゲン | 皮膚の表皮と真皮をつなぎ、成長を促す |
V型コラーゲン | 血管や筋肉、胎盤に含まれ、結合組織を形成 |
コラーゲンの効果は美肌だけじゃない!
コラーゲンと聞くと、美肌に効果があるというイメージですよね。
たしかにコラーゲンは肌を健やかに保つ役割が大きいですが、骨や血管などにも多く存在するため、体の健康を維持するために大切な成分なんです。
ここではコラーゲンの役割について詳しく見ていきましょう!
うるおいと弾力を与えて肌を健やかに保つ
体に存在しているコラーゲンのうち約4割は皮膚に存在し、なかでも皮膚を支えている真皮を形成するのに欠かせない成分です。
真皮では皮膚のかたちやハリが形成されているため、コラーゲンが減少すると弾力が失われたり潤いがなくなったりします。
また、表皮と真皮をつなぐ役割もコラーゲンが担っており、肌のキメを整える役割もあります。
丈夫な骨・関節の形成
コラーゲンは骨や関節にも多く存在し、体の動作や柔軟性にも大きく関わっています。
コラーゲンは骨に柔軟性を与える役割があり、外部からの衝撃を受けてもけがをしにくい体づくりに役立ちます。
骨折しにくい骨をつくってくれているのも、コラーゲンが活躍しているというわけです。
また、関節にもコラーゲンが多く存在し、骨と骨の摩擦を軽減する働きがあります。
丈夫な腱・筋肉の形成
コラーゲンは、筋肉と腱をつなぐ重要な役割も担っています。
激しい運動やトレーニングをしたあとは筋肉や腱が傷つきますが、それを修復するためにコラーゲンが多く使われます。
コラーゲンを補給し壊れた組織の修復が繰り返されることで、丈夫な筋組織が形成されるのです。
関節の動きをスムーズにする
関節は骨と骨をつなぎ合わせる重要な部分。
関節に存在するコラーゲンは、関節をスムーズに動かす働きをしています。
まさにクッションのような役割をしているということですね。
関節のコラーゲンが減少すると可動域が狭まり、動かしにくく感じることも。
痛みを放置すると関節に炎症を起こし、日常生活に支障が出るケースも珍しくありません。
コラーゲンの減少が肌老化の原因
年齢とともに減少するとされているコラーゲン。
しかし、コラーゲンが減少するのは加齢だけでなく、紫外線やコラーゲンの糖化も原因といわれています。
ここではコラーゲンが減少する原因について解説します。
紫外線
コラーゲンを減少させる大きな原因は紫外線!
紫外線に当たることで皮膚内部では分解酵素がつくり出されます。
この分解酵素のなかにはコラーゲンを分解し減少させる働きのものがあるため、結果的に紫外線がコラーゲンの減少につながっているのです。
また、紫外線は正常なコラーゲンの生成を妨害するともいわれ、対策をせずに紫外線を浴び続けるとコラーゲンに少しずつダメージを与えます。
これがしわやたるみの原因となり、肌老化を加速させます。
コラーゲンの糖化
ここ数年注目されているのが、糖化による肌老化です。
たんぱく質が余分な糖と結びつくことで体が糖化するのですが、これによってAGEsという老化物質をつくり出すことがわかっています。
コラーゲンもたんぱく質のため、糖化するとハリや弾力の低下につながってしまうのです。
また、糖化の原因といわれる糖質は
- ブドウ糖
- 果糖
の2種類。
特に果糖は糖化させるスピードがかなり速いといわれています。
糖化を防ぐために、できるだけ果糖の摂取量を減らしたいところですね。
加齢
年齢を重ねることで、コラーゲンは徐々に減少します。
コラーゲンだけでなく、肌のハリや潤いを保つ役割を担っているヒアルロン酸も年齢とともに減少します。
年齢によるコラーゲンの減少はある程度は仕方のないことですが、ケア次第でコラーゲンの減少を防ぐことも可能です。
コラーゲンの減少を防ぐには?
コラーゲンの減少を防ぐには、
- 徹底した紫外線対策
- 糖分の摂取を控える
上記2つがポイントです。
特に紫外線は老化に大きく関わっていて、普段からの紫外線対策がかなり重要です。
私が実践しているのは、
- 天候に関わらず日焼け止めを塗る
- 日傘や帽子を使う
- サングラスをかける
- UV機能のある衣服を活用する
- 日焼け止めはこまめに塗りなおす
などの対策です。
最近は肌だけでなく目からも紫外線を吸収すると知ったため、車の運転をするときは必ずサングラスをするようにしています。
コラーゲンの摂取方法
コラーゲンを増やすために、積極的にコラーゲンを取り入れたいですよね!
とはいえ、口からコラーゲンを摂取してもあまり意味がないといわれることもあり、どのように摂取すればいいか迷っている人もいるでしょう。
ここではコラーゲンの摂取方法について見ていきましょう。
実は経口摂取は意味がない?!
コラーゲンパウダーやコラーゲンドリンクなど、コラーゲンが含まれた商品も多く、美容のために取り入れている人もいるでしょう。
私もその一人です。
口から摂取したコラーゲンは体内でアミノ酸に分解され、利用されることなく体に吸収される……と考えられていました。
これが経口摂取に意味がないといわれる理由です。
しかし、近年研究が進み、コラーゲンの一部は分解されず、コラーゲンペプチドとなって利用されることがわかってきました。
口から摂取するコラーゲンも、肌にプラスに働いているんですね!
コラーゲンが多く含まれている食材
コラーゲンは一日に約5~10gの摂取が推奨されています。
コラーゲンが多く含まれている食材を積極的に選びたいですよね!
<動物性食品>
- 牛スジ
- 鶏皮
- 手羽先
- 軟骨
- 鶏モモ肉
<海洋性食品>
- フカヒレ
- ハモ
- うなぎ
- サケ
- サンマ
<その他>
- ゼラチン
- 湯葉
- 高野豆腐
また、コラーゲンの生成にはビタミンCと鉄分が欠かせません。
一緒に摂取するのがおすすめですよ。
コラーゲンやビタミンC、鉄分は食事だけで賄うのはなかなか難しいと感じる人もいるでしょう。
上手にサプリメントを活用し、摂取目安量を目指してみてくださいね!
スキンケアからも取り入れよう!
近年コラーゲンが配合されたスキンケアアイテムも増えていますよね。
経口摂取に加えて、スキンケアからもコラーゲンを取り入れるのがおすすめです。
コラーゲンは保水力の高い成分なので、外側から与えることで肌表面に潤いを与え整えてくれます。
- アテロコラーゲン:アレルギーを起こすリスクが低く、表皮に潤いを留める
- 加水分解コラーゲン:肌内部の保湿効果が期待できる
など、配合されているコラーゲンの種類もいくつかあります。
求める効果に合わせて、コラーゲンが配合されたスキンケアアイテムを選んでみてくださいね。
コラーゲンは肌と体に欠かせない成分!
コラーゲンは、ハリや潤いのある若々しい肌をキープするために欠かせない成分です。
年齢を重ねることでコラーゲンが減少しますが、それよりも怖いのは紫外線や糖化。
徹底した紫外線対策と糖分の摂取を控えることで、コラーゲンの減少を抑えられるのには驚きました!
また、コラーゲンの経口摂取にもちゃんと意味があるとわかりました。
速効性に期待はできませんが、年齢を重ねたからこそ、若々しい肌をキープするために積極的にコラーゲンを摂っていきたいですね!